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FX凍死家が予想するFX相場展開

米FOMCでの約2年間(少なくとも2013年半ばまで)の低金利政策維持の明言や量的緩和(QE3)をイメージさせる発言、欧州中央銀行(ECB)によるイタリアやスペインの国債買い入れなど市場へのテコ入れが行われたが、市場を落ち着かせ、世界的な株安の流れを止めることができていない。そのため欧州株の空売り規制の報道や債務危機のフランスへの波及を協議するため独仏首脳会談の予定が発表された。

 

外国為替市場でも株安による投資家のリスク許容度が低下し、ドルや円そしてスイスフランが強含む展開が続いた。自国通貨高に苦慮しているスイス当局では、スイス国立銀行(中央銀行、SNB)のヨルダン副総裁が、スイスフランを期間限定でユーロにペッグ(連動)させる措置に言及した。

 

金融市場では、欧州のソブリン債危機が深刻化しているとの懸念から、フランス国債の利回りが上昇した。米国に続き、今度はフランスの「AAA」各付けへの懸念がユーロ安に繋がった。10日にはフランスの銀行株の急落をきっかけに欧州株全般が大幅下落、フランスのソブリンCDS(クレジット・スワップ・デフォルト)5年物スプレットが過去最高水準まで拡大したほか、一部報道でフランスの格下げの噂が広がった。ただ、大手格付け各社はいずれもフランスの「AAA」各付けと「安定的」な見通しを確認し、フランスへの債務危機懸念を打ち消すため、独仏首脳会談を16日に開催することを決めたことから、フランス国債利回りは低下している。この手の噂は事あるごとに市場で飛び交う。ただ、本当か嘘かを確認する前に相場が動き出すことも事実であり、欧州の財政懸念がさらに拡大する時には、再燃する話としてその都度、対応していかなければならない。

 

世界的な景気減速や後退懸念が投資家のリスク回避姿勢を強め、連日の株安に繋がっている。現状の相場環境では、ドル円相場での史上最安値更新への環境が整いつつある。本邦当局にも円高防止手段が限られており、残念ながら市場では円売り介入期待のみである。4日に行われた本邦当局による円売り介入は、その後の欧米の否定的な発言でその効果が薄れた。また、G7緊急会合にて今後の単独介入の実行を決定し難い状況に追いやられている。円高傾向は継続しており、株安とドル円相場での史上最安値76円25銭を割り込む状況が訪れた場合、このような状況下で、本邦当局がどの程度の円売り介入をできるのかどうか試されよう。

 

また日銀による利上げ開始時期であるが、FRBによる時間軸の強化(政策金利の期間を明示したこと)により日銀がFRBよりも早く利上げを開始する可能性が限りなく減少したと見ている。その理由は、日銀がFRBよりも先に利上げを行った場合には、さらに円高が進行することになりかねない。そのため、日銀の利上げ開始は、2013年半ば以降に後退することになると考えている。

 

SNBは、スイスフラン高の防止のため3日に緊急利下げを行いゼロ金利政策としたが、スイスフラン高が収まらない。そのため同国の市中銀行がSNBに預ける要求払い預金を現行の800億スイスフランから1,200億スイスフランに増加させることにし、これを促進するために2008年以来初めて外貨スワップ取引を実施することにした。それでもスイスフラン高は収まらず、同中銀副総裁がユーロとのペッグ制まで示唆した。ただ問題は、スイスフラン高の原因がスイス側にあるのではなくて欧米を中心とした金融不安にあり、その影響で避難通貨としてスイスフランが選択されているにすぎない。これまでの措置の効果は一時的に限定され、スイスフラン高は継続すると考えている。

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